日本代表は、敗退後に長谷部誠選手、本田圭佑選手、酒井高徳選手の3選手が代表引退を表明。ハリルホジッチ氏に代わって大会直前に監督に就任した西野朗監督も退任を発表しました。
次期代表監督は今月中に決めたいと田嶋会長が発言されていますが、その前に解決すべき問題点が3点あると思います。
※2018年7月7日19時17分訂正
強化委員長は誤りで技術委員長でした。表記を訂正しました
1.ハリルホジッチ前監督解任に何故至ったのかの問題解決
ワールドカップを目前に控えたタイミングで、ハリルホジッチ監督は解電撃任されました。以前の考察でも触れていますが、ハリルホジッチ前監督を解任すべきタイミングはワールドカップ本大会直前より前に何度かありました。
しかし、本当に問題なのはタイミングよりも解任に至った決定的な問題点が「選手とのコミュニケーション不足」というあいまいな表現であった点です。
一部報道では、ワールドカップ本大会前に行われたヨーロッパ遠征後に一部選手の間から不満が続出し、選手側から監督の解任を要求する声が出て解任に至ったという話が出ました。
これがもし本当であるならば、選手が監督に対して不満を抱き、采配や選手起用が気に入らなければ選手は監督を解任できる権限を持ってしまったという前例を、日本サッカー協会は作ってしまった事になります。
この前例は、単にハリルホジッチ前監督に対してだけでなく、今後も日本代表に対して影響を及ぼし続ける事になります。
日本サッカー協会は、この事が事実であるのか否が、また日本代表は選手・代表監督どちらのものなのかをハッキリさせる必要があります。
2.ハリルホジッチ前監督の何が行けなかったのかの検証
ワールドカップ終了後の記者会見にて、西野監督は「ハリルホジッチ前監督が築き上げてきたベースがあったからこそ」の今大会での結果であることを述べていました。つまり、ハリルホジッチ前監督のチーム作りは、全てではないにしろベースとなる部分に関しては上手くいっていた。
ハリルホジッチ前監督のアプローチは、中盤の選手がマンツーマンで守る守備と縦に早い攻撃。
攻撃は縦にひたすら早くだけで、ボールを繋ぐべき時にも愚直に縦に早くだけ。
守備は、マンツーマンで守ることにより、相手チームがポジションチェンジをすると、長谷部誠選手や山口蛍選手が相手につられて持ち場を開けてしまい中盤の一番危険な場所に穴が出来てしまう。
この問題は良くなかったと思います。
ハリルホジッチ前監督は、ワールドカップ直前合宿でこれらの問題点の修正を試みる可能性もありましたが、選手たちが抱いていたハリルホジッチ前監督に対する不満は、攻撃・守備のやり方にもあったのではないかと思います。
もし仮に、ハリルホジッチ前監督のチーム作りの問題点が、選手とのコミュニケーション不足だけにあるのであれば、今後海外から違う監督を呼んできても同じ問題が起こり得る。
だからこそ、単なるコミュニケーション不足というあいまいな表現で問題を片付けてはいけない。
ハリルホジッチ前監督と選手たち、日本サッカー協会との間で何に問題があったのかを検証しなければいけません。
3.今大会の総括
今回のワールドカップで西野監督は、ハリルホジッチ前監督が築き上げてきたベースに、日本人選手に合った、日本人選手達が昔から得意としてきたボールを繋ぐスタイルを融合させた結果、好成績を残せました。
ハリルホジッチ前監督が目指していた、プレスの掛け方や縦に早いサッカーのスタイル。そこに西野監督が足したパスを繋ぐスタイル。
このスタイルを引き続き進化・発展させていくのか否か。
今後の日本代表の更なる成長を促すために、今後はどの様なスタイルを日本代表が目指していくのかをハッキリさせる必要があります。
そのためには、この4年間(海外遠征、ワールドカップ予選、ワールドカップ本大会などの全ての試合)で、何が通用して何が通用しなかったのか、どのような問題点が生じていたのか、問題点に対してどのように解決していくべきなのか。
それらの総括を、日本サッカー協会はしっかりと行わなければならない。
これまでのように4年ごとに目指すサッカーのスタイルを監督任せにしてコロコロ変えるべきではない。
日本サッカー及び日本代表のトップである日本サッカー協会として、日本サッカーの進むべき道をハッキリとさせてこそ、次にどのような代表監督を招集するべきなのかが見えてくるはずです。
さいごに
個人的には考えていること。それは、今回のワールドカップでの好成績とハリルホジッチ前監督電撃解任・西野監督での好成績は、ハッキリと分けて考えるべきだと思います。
まず解決すべきなのは、ハリルホジッチ前監督電撃解任の問題点の責任問題。
西野監督(前技術委員長)は、今大会限りで監督を退きました。
これが、ハリルホジッチ前監督を解任するに至ったことに対する責任なのか、代表監督という重圧ゆえの任期限りでの退任なのかは分かりませんが、ひとまずの責任は取ったと思います。
問題とすべきは、田嶋日本サッカー協会会長。
彼は、西野前技術委員長と異なり、日本サッカー協会の最高責任者であり、ハリルホジッチ監督招聘時も電撃解任時も会長でした。
ハリルホジッチ前監督招聘時に技術委員長を務めていた霜田氏は、残念ながら既に日本サッカー協会内にいません。
本来は霜田氏と田嶋会長の2人に責任があります。
ですので、まずは責任を取って辞任すべきと思います。
その後、再任されたならば、それは問題ありません。
ですが、責任を取らずに今後も日本サッカー協会会長のままでいるのは違うと思います。
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