そこではハリルホジッチ監督は「ポゼッションが高いチームが必ずしも勝つわけではない」「デュエルの勝率が大切」「戦術の重要性」について話をしていました。
それらの言葉から、個人的に感じたハリルホジッチ監督のサッカー哲学について考えてみました。
グアルディオラ主義とモウリーニョ主義
サッカー哲学(どの様なチーム作りを行うか)について考える時、大まかに『グアルディオラ派』か『モウリーニョ派』かという考え方に二分して考えると分かりやすいと思います。
グアルディオラ派
ポゼッション至上主義にして理想追求型。グアルディオラが監督を務めていた時のバルセロナが見せていたサッカーのスタイル。ディフェンスラインから丁寧にパスを繋ぎ、相手ゴールに迫るサッカー。
モウリーニョ派
ソリットな守備と相手の良さを消すことに主眼を置くリアリスト型。モウリーニョが監督を務めていたレアル・マドリー、インテル、チェルシーで見せていたサッカーのスタイル。ポゼッションにこだわらず結果にこだわり、攻撃手段は主にカウンターアタック。
ハリルホジッチ監督のサッカー哲学
ハリルホジッチ監督のサッカー哲学を『グアルディオラ派』『モウリーニョ派』のどちらであるかで考えると、明らかに『モウリーニョ派』だと思います。チームコンセプトの決め方
自分達のチームの置かれた状況(選んだ選手達の疲弊度など)と対戦相手のサッカーコンセプト(オーストラリアを例に考えるとポゼッションスタイル)などを徹底的に研究・分析。その結果から自分達のプレースタイルやチームコンセプトを導き出すタイプの監督です。
てすが一貫しているのは、相手の良さを消す事と守備をベースにした上で攻撃の仕方を決めている事です。この点が『モウリーニョ派』に近い監督であると思います。
柔軟なプレースタイル
オーストラリアと対戦したホーム戦とアウェイ戦で見せた日本代表の戦い方から分かるように、いわゆる『自分たちのサッカー』を持たない監督です。アウェイ戦では引き気味にディフェンスラインを構えてのカウンター狙いを徹底し、引き分けでも良しと割り切った戦い方を選択。
しかしホーム戦では前線から激しくプレッシャーを掛けにいき、ディフェンスラインも高めに設定し、明確に勝ちを狙いにいったサッカー。
これまで他の監督達が日本のサッカーとして見えていた様な、ポゼッションを高めたサッカーを貫き通す事など全く考えていませんでした。
ハリルホジッチ監督の狙い
これはあくまでも個人的見解なのですが、ハリルホジッチ監督はワールドカップ本戦から逆算した戦い方を、アジア予選の初めから見せていてのだと思います。これまでの日本代表は、アジア予選ではポゼッションスタイルで勝ち進んでおきながら、ワールドカップ本戦ては強豪相手に通用せず敗退してきました。
自分たちの強み(だと思っていたプレースタイル)が世界を相手には通用しないし勝てない。だからこそ、初めからワールドカップ本大会を見据えたプレースタイルを採用していたのだと思います。
ワールドカップ本戦での戦い方
これからもハリルホジッチ監督は、良く言えば柔軟な、悪く言えば自分たちのスタイルを持たない戦い方をしていくと思います。まず相手ありきでプレースタイルを変化させる。
相手の良さを消し、相手の弱点をひたすら突く、これがハリルホジッチ監督の哲学だと思います。
ワールドカップ本大会のメンバー
これから本大会までの時間は、チームワークの熟成に主眼が置かれていき、新たな選手が入り込む余地は殆ど残されていないと思っています。もし仮にサプライズ的に新たな選手が入ってくるとしたら、今後劇的に傑出した成績を出し続けた選手、それも戦術に明確にオプションをもたらしてくれる選手だけだと思います。
ですので、現時点まででアジア予選にスタメンとして出場し続けていた選手達は、基本的に本大会のメンバー当確。
今後はスポット的に試合に出ていた選手の見極めに主眼が置かれると思っています。
熟成と見極めが今後のテーマだからこそ、ニュージーランドとハイチ相手にも、これまでに選ばれ結果を残している選手達も選ばれている。
この様に私は考えています。
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